店長日記

2023年07月21日
【自分の今一番旬な樹種?】

ここ数年、生産にチャレンジしていた樹種があります。ずっと気になっていた樹種です。 初めて見た時にすごく心揺さぶられたことをはじめとして生産するのに丸3年かかりました。 その名は 【ヒメモチ】 モチノキ科モチノキ属とされる常緑低木に分類される木です。モチノキ科には皆さんご存じの「ソヨゴ」、「モチノキ」、「ナナミノキ」など落葉樹であれば「アオハダ」が挙げられます。 種子の採取を行っていた時に、足元に生えていたのを見た時が最初なんですが、その場所は毎年種子採取で行く場所でして、ヒメアオキが群生しているな〜ぐらいの感じで特に気にもとめないで毎年作業していたんです。ある時、何か視界に入ったなと思ったら足元にそのヒメモチが生えていて「なんでこんなところにソヨゴが生えてるんだ?」と錯覚したのを覚えています。ソヨゴが自生する場所では絶対にない上にまだ苗木のような樹高なのに赤い実をつけてるので 「挿し木した苗木を誰かが山に植えたのか?」 「なんでこんな人目につかないような山の中に?」 「いや、もしかしたらソヨゴの自生地なのか? そうとなれば、これは大発見じゃないか!」 ぐらいのプチパニックになったんですね(笑) しかし、落ち着いて調べてみるとヒメモチという樹種で、もちろん、木の知識として名前は知っていました。ただ、実際に見てみるとイメージと全然違い、それはもう、可愛くて、可愛くて... アオダモを初めて見た時の気持ちと同じぐらい高揚したのを覚えています。そうとなれば、生産に取り掛かるのは既に必然でしたが、 「これ、かなり難しい樹種じゃない...?」となりました。 難攻不落と言われているナツハゼ以来の難しさを感じました。 それから数年色々と試行錯誤しながら、やっと販売商品にできるという状態まで持ってくることができました。 そうこうしていたら、俺の数年を見ていたのか!と思うぐらいのタイミングで業者さんから問い合わせがあったんです。 「業者さん:ヒメモチって木、知ってる? 知ってたら、ちょっと生産してみてほしいんだけど。」 という、この上ない、とんでもないタイムリーな電話をいただき、 「自分:3年前から、生産に取り掛かってます!」 「業者さん:うそでしょ!生産したものあるの?なんで?(笑)」 みたいな会話になりました。 話がすごく長くなりましたのでそろそろ画像の方を載せたいと思います。それでは今イチオシ樹種「ヒメモチ」をどうぞ!   

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