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今日は、最近お問い合わせの多い質問への回答をしたいと思います。

Q.「苗木を植えたいんだけど葉の展開している今の時期でも大丈夫ですか?」
とのお問い合わせが多くなっています。

ここで、落葉樹の植え付け適期について少し説明させていただきます。

○なぜ落葉期に植えると良いのか?

木というのは葉が展開していると水分を必要とします。
植え付け時に根を切ったり強いダメージを与えると
葉まで行くはずの水分がうまく根から吸う事が
出来なくなるため、葉の展開期よりは最小限の水分で活動している
落葉期の方が植え付けには適しています。
あとは、葉が展開する=根が活動するという事から
落葉期に植え付けすると、より長い期間土の中で根を張らせる事が
出来る事も理由のひとつです。
当地方で説明すると、4月に葉が展開し11月初旬には落葉します。
という事は、7ヶ月間土の中で根を張らせる活動が出来ます。
6月に植えた場合ですと5ヶ月間となります。

上記の様な理由から落葉樹は落葉している時期の植え付けが良いとされております。

それでは、葉が展開している時期の植え付けはどうなんだ?という
上記の質問にお答えします。
これは世間一般的な意見とは反する答えかと思いますが

A.「実際のところ大丈夫です。」

これは生産している立場だからこそ言える事かと思いますが、
実際、木を生産している経験上そういう答えにさせていただきます。
季節だけで判断すれば落葉期の植え付けが良い事は全く否定しませんが
本屋さんで販売されているような一般的な植木やお庭の本で
「落葉期の植え付けが一番良いですよ~」なんて書かれているため
あまりにも、その観念にとらわれ過ぎているように感じます。
1本でも多くの木を植えたいこの地球に、この固定観念はどうなんだ?と
昔からずーっと感じています。(少々オーバーですが..)
文章で見ると「落葉期が一番良いですよ」と書かれていれば、
「落葉樹=落葉期の植え付け」という固定観念が出てくると思います。
しかし、この文章をもっと深く掘り下げてみると分かると思いますが
一番が落葉期なだけで、二番、三番目があります。
その二番、三番目が6月であったり、10月であったりするのです。
(例えばですが..)

自分が植木・庭木関連の本を書くとするならば
植え付け適期を重要視する文章は書かず、その時期にあった植え付けや
管理方法を具体的に書きたいと思います。

5年前ぐらいだったかと思いますが、こういう事例がありました。

九州地方にお住まいのAさんは、落葉期の植え付けにこだわり、
葉の展開している時期を避け11月下旬にアオダモを植えたのですが
念願のアオダモということで、春の芽吹き時期まで
天気の良い日はしっかりと水やりをしながら管理をしていましたが、
待望の芽吹き時期になってみると全く芽吹く様子が無く
6月になっても葉は出てくる事はなく
結局枯らしてしまったという事例があります。

この原因は休眠中の根に過度の水分を与えすぎていたのと
水はけがかなり悪い土質への植え付けが原因です。
植えた場所の土質や木の画像を送ってもらいたかったので、
一度掘り上げていただけませんか?とお願いしたところ
お客様から電話があり、「掘り上げてみたら、根鉢の下の方が
ぐちゃぐちゃと水がたまっていて、ドブの臭いがします。」
との事でした。

このように木を植えるというのは、時期も重要ですがそれと
同じぐらい植える場所の土質や時期にあった管理が必要になります。
水管理は植えた年にしっかりとやれば大丈夫ですが
土質というのは先々重要になる大きなポイントですので
植え付け時にはしっかりとした土作りが必要になってきます。
ずっと上の方で「根が張る期間」について説明させていただきましたが
ここでも当てはまる事があります。

①4月初旬に植え付け~11月初旬に落葉というサイクルでは
 根が活動する期間は7ヶ月あります。

②6月初旬に植え付け~11月初旬に落葉となると
 根が活動する期間は5ヶ月になります。

①は元々庭にある固めの土をそれなりにほぐして植え付けをして
②の方はしっかりとフカフカな土を作って植え付けをしたとします。
①と②では根の活動する期間に差があったとしても
ほとんど変わらない根の状態になると思います。
むしろ②の方が細根が良く出て良い根張りをしている様に思います。
実際にこ事例について研究してみた訳ではございませんので
断定はできませんが
生産している作業上似たような実験は多々しますので多分そんなに
間違いはないかと思います。

この様に時期だけで植える事を判断せず、その樹種や時期によって
ある程度植え付けの方法や管理が異なるんだと知っていただければ
この長い文章も意味が出てくるのではと思います♪
ただ、真夏の植え付けなどは難しい点もございますし
不安な面も多々あると思いますので、当店は「保管サービス」と題し
ご注文をいただいた商品を当圃場へ植え付けをして秋の落葉後に
発送するサービスを行っております。
どうしても不安な方はそちらをご利用いただければと思います。

このショップをオープンさせた頃からの常連さんで
夏場だろうが冬場だろうが定期的に植木を購入していただいている
大変お世話になっているお客様がいるのですが、
このお客様には合計200本前後は購入していただいているのですが
1年中植え付けをしていても枯れたものは1本も無いとの
ご報告もいただいております。


自分が強く言いたいのは、植樹時期を制限する事によって
落葉樹を植える機会が減ってしまう事が一番嫌です。
前にも書きましたが、この地球は緑が一番必要です(大袈裟です)
元々あった緑を人間が減らし、その人間は築き上げてきた文明で
本やテレビ、インターネットなどによる情報を発信する仕組みを作りました。
その情報を発信する力は絶大なる威力があります。
自分はそのインターネットを使って、自分が知りえる情報を発信し
一本でも多くの緑を増やす事が自分の使命だと思っていますし、
それを強く望んでおります。
しかし、どんなに細かなアドバイスをして植え付けしていただいたとしても
やはり生き物ですので何らかの原因や行き届かないアドバイスで
枯れてしまう事もあるかと思います。
そんな時はお気軽にご連絡下さい。全額返金でも代替え商品という事でも
納得のいくような形で誠心誠意対応させていただきます。

すごく長い文章になってしまいましたがシンプルに考えると
植木の場合は葉の無い時期の骨組みの様な状態の
樹形を見るより、葉の付いている画像を見た方がイメージも湧くと思いますし
その葉の展開している時期に植えたいとなれば、販売店である当店が
出来る限りのアドバイスでより完璧な生育状態にもっていくのが
当方の責任であり、役割であると思っております。
まずは、お気軽にご相談下さいね♪

最後まで読んでいただきありがとうございました♪