植え付け方法



樹種や土質によって植え付け方法が異なる場合がございますが、
ここでは少し高めに植える「高植え」をご紹介致します。
 

①穴を掘る


まず、植える場所を決めたら根鉢の1.5倍ほどの穴を掘ります。
土質が悪く感じるようでしたらもう少し大きめに穴を掘って下さい。
今回は2倍ぐらいの大きさの穴を掘りました。

②根鉢の底になる部分に水はけを促進する資材を入れます。





根鉢の底になる部分に当店一押し資材の「十和田軽石(大粒)」を入れ、
当店オリジナル培土を少し入れてよく混ぜます。
この十和田砂は鹿沼土などと比べ、粒が崩れずらい性質のため
長い期間水はけ促進作用が得られます。

③オリジナル培土を植える高さまで入れる。


次にオリジナル培土と最初に掘り上げた土を混ぜて
7割ぐらい穴に戻します。(高植えの場合)
土の配合比率で言えばオリジナル培土がスコップ2杯なら
最初に掘り上げた土はスコップで1杯弱程度です。
混ぜた土を見てオリジナル培土の方がよく見えるぐらいの感じです。
土を入れたら植え付けるあたりの土を少し窪ませます。
そうすると根鉢の小さめの木が倒れにくくなります。
④水を入れる


次に植える木を穴の中の窪んだ場所へ入れます。
植える角度は後からまだ調整できますので大体の角度で置いて下さい。
穴の中に根鉢を入れたら1回たっぷりと水を入れます。
この時に木をグラグラと動かしてあげれば水が中に浸み渡ります。
④根鉢を完全に埋めます。



入れた水がはけたら、オリジナル培土と最初に掘った土を良く混ぜて
根鉢を完全に埋めます。植え終わったら根元のまわりが
リング状になるよう土を少し高く盛ってください。
感じで言えば、相撲の土俵の感じです。
そうする事によって、今後水遣りした時に
水が外に逃げないで、しっかりと根に水がしみ込む様になります。
最後に水をたっぷりと与えて植え付け完了となります。

さらに良い植え付け方法~根鉢を直射日光から守る~



一応、上記の作業までで植え付けは完了ですが
ここからはさらに良いポイントをご紹介しますので
是非お試しいただければと思います。

さっきの根鉢の回りが少し窪んでいると思いますが
その部分に当店おすすめの十和田軽石(中粒)を敷き詰めます。
実はこれが凄く良い資材なんです。
ポイント1:高い保水性がありますので、直射日光がガンガン当たるような場所でも
       根鉢の乾燥を防ぐ事が出来ます。
ポイント2:弱酸性ですので水をかけていても全然問題無く植物を生育させる事が出来ます。
ポイント3:草が生えてもかなり取りやすいです。見えた所だけポツポツと抜けます。
ポイント4:見た目が白っぽいので大変きれいな見た目になりますよ♪

さらに良い植え付け方法~支柱の仕方~



まず、支柱になる竹を20cm程度切っておいて下さい。
あとから使います。
その次に、画像の様に麻布を巻きつけます。
幹に布を巻くのが一般的かと思いますが、ここでは支柱に
巻きつける方法にさせていただきます。
こちらの方が幹に巻き跡のようなものが残りづらいので。


②土に当たる部分の竹を斜めに土に差し込みます。
  この時にある程度、木と支柱を結ぶ箇所を意識しながら
  土に差し込むのがポイントです。
  ハンマーのようなもので叩けば、簡単に入ります。

③次は木に支柱を結びつけます。


④次に土に斜めに差し込んだ支柱をがっちり固定します。
  一番最初に切っておいた20cm程度の竹を画像の様に
  固定します。これで簡易支柱の完成です。
  状況に応じて支柱の本数を多くするなどして下さい。


これで完成です!!
今回は水はけの悪い土質を想定して、植え付け穴も大きめにとり
少し高植え気味に植え付けしました。
植えられる土質によって、地面と平行になるよう
植えても問題ございませんので是非、チャレンジしてみて下さい。
何かご不明な点などございましたら、お気軽にご相談下さい♪

 

管理方法
樹木の管理方法は場所や気候によって様々なケースがございますので、
ここでは、比較的重要なポイントのみご紹介させていただきます。
管理方法について何かございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
○水やりについて

よく、「植え付け後は1日1回はたっぷりと水を与えて下さい!」という

定番フレーズがありますが、時期によってたっぷり水を与える事は重要ですが、

実際土は結構湿潤性のあるものですので、実際、そんなに土中は乾きません。

(パラパラとした砂の様な土質でしたら結構乾きますが...)

毎日毎日たっぷりと水を与えていると、そんなに水分を吸収できないのに

次から次へと水を与えられては根も弱ってきてしまいます。

そこで、表面の土が乾いてきたなと感じる時に少し表面の土をほじくってみて下さい。

表面は乾いているのに下の方は全然湿っているというのが良くあります。

植え付け後に枯れてしまう場合の理由として、水やりが足りなかったから

枯れてしまったというよりは、水のやりすぎで木が弱ってしまう場合の方が

多い様な気がします。


根は、土中の水分がないとなると水分を探すため活発に根を伸ばそうとしますが、

水分が十分あると、「ここでいいや。」となり活発に根を動かそうとはしません。

そこで、事務的に水やりをするより、天候を考慮した上での水やりが

一番ベストという事になります。しかし、これはそうそううまくいきませんので、

①表土の状態を見て、乾きそう?と感じたら→②1日置いてたっぷり水やり

というのが良いかと思います。ただ、夏場のような気温の高い日が続くようであれば

1日1~2回の水やりも必要となる場合もございますので

その点は、ご注意いただきたいと思います。

また、水やりは夕方より、朝に与える方が良いです。

日中の日が出ている時に水、光、二酸化炭素によって光合成を行うためです。

夕方の方が湿度や気温が高く根腐れの可能性もありますので。
 

○肥料について

肥料には大きく分けて3つの重要な要素があります。

①チッソ-葉肥といって、植物の成長や元気な枝や葉に必要な要素です。
     不足したら葉の色が悪くなったり、元気の無い見た目になってしまいます。
     しかし、沢山与えると葉の色が濃くなり、伸びが良くなりすぎて秋の霜で
     伸びた枝が枯れてしまう場合や花や実がつきにくくなったりします。

②リンサン-実肥と呼ばれます。実や花のつきに関係する成分です。

③カリ-根肥と呼ばれ、根の生育に良い作用をもたらす要素です。

 

肥料に関して個人的な考えでは、あまり与えない方が良いかと考えます。
肥料分が多い場合、伸びが良くなりすぎてせっかくの自然樹形が
損なわれる場合がよくあるからです。
葉色が悪い場合に少し与えるとか、元気が無い様に感じたら与える程度で
木の状態を見ての施肥が一番良いかと思います。
基本的には、1年間ご苦労さまでした!また来年頑張ってね!という落葉後の
「寒肥」ぐらいで良いかと思います。
あと、注意する点として真夏には肥料は控えるに注意していただきたいと思います。
特にお盆以降に強い肥料を与えたりすると伸びが良くなりすぎて秋の霜などで、
せっかく伸びた枝が枯れてしまう可能性もありますのでご注意下さい。

 

○病害虫について

病害虫については、様々な症状がありますので簡単に説明する事は出来ませんが
重要なのは症状に対して適切な対策を施す事が大切です。
お住まいの地域によって症状も違ってきますし、効果が異なる場合もございますが
当方がいつも使用している殺虫剤、殺菌剤をご紹介いたしますので
是非参考にしてみて下さい。

○うどんこ病(葉に白いカビの様なものがつく)
 赤星病(葉に赤や黒色のさびの様なものがつく)などの病気には

 トップジン、ベンレート、バイレトン等

○アブラムシやケムシなどの虫には

 スミチオン、ディプテレックス、マラソン等

 
当方の農薬散布のペースとして、葉が展開する春先からお盆ちょっと過ぎまでの

期間内で1ヶ月に1~2回散布します。