2010年

2010年は少しずつ山採り株への捉え方が
変わってきた年ですね。
それまでは「20本立ち!!」みたいなボリューム株ばかりを
追及してきたのですが、ちょうどこの頃から「真の山採り株の魅力とは?」
考え始めました。

こういう理由から掘る山の形態自体が変わってきたのもこの頃です。

今までは全伐した山で掘っていました。
全伐した山とは、一定の範囲内の木をほぼ全て伐採した山の事を言います。
全部伐採しているという事は株立ちに成長する上で
日陰などが無いため、太陽に向かって真っ直ぐ伸びるような樹形に育ちます。

こういう場所の木は誰が見てもきれいな株立ちだなぁという見た目の
樹形が多くとれます。

しかし、山採り株の本来の良さというか究極の良さは別な面もある事に
気付くんですよね。きれいな樹形のものばかり見続けていると...

枝が曲がっていたり、幹にうねりがあったりとより個性的な木が
山採り本来の良さだというのに行きつきます。

こういう樹形の物は全伐したような山ではまず無いんです。
ある場所というのは松の木の中に生えてたり、大きな木の中にあります。
こういう場所ですと大きな木の下にあるため、日光が十分に当たりません。
木漏れ日という感じですかね。その木漏れ日に向かって枝が伸びて行くため
自然な曲がりが出来るんです。横から光が入ってくればそっちの方へ向って
枝が伸びて行きますし、真上が真っ暗だった場合は
真っ直ぐ伸びないで横に枝が広がっていきます。

しかし、こういう場所の木は根が悪いんですよ。
限られた日光の元に生きてるもんですから、
頑張って枝を伸ばそうとしないんです。
(人間も一緒ですよね...)
という事は根もそんなに発達させなくても生きていけるので
根が荒くなるんです。

自分が今までこういう木を掘らなかったのには
この「根の荒さ」がネックになっていたからなんです。
植木を販売するにあたって、いくら樹形が良くても
枯れるか枯れないかという木を販売する事は出来ませんから...

それじゃあ、掘ってきて1年畑で養成して根を作ろうとすると
枝先が太ってきて山の風情が半減してしまうんです。
根が良くなると同時に樹形も元気になってしまうんですよね。

こんな理由から、成長意欲旺盛な木で山の風情を兼ね備えたものは
無いという事が結論になるのです。
全部が全部そうではないのですが、山の風情=元気な木というのは
どこまで行っても交わる事が出来ない永遠のテーマだと思っていました。

が!しかしです。

2012年にはこの根の荒さを克服して独特な枝ぶりの木を
生産する事を考え付いちゃうんです。

まだ、生産段階で商品にはなっていないので
具体的な内容は控えさせていただきますが
2014年以降は徐々に皆さまにご披露する事が出来るようになると思っています♪

 

↑左:オオヤマザクラ 右:アオハダ

 

↑左:ハクウンボク 右:ヤマモミジ

 

↑左:ハウチワカエデ 右:ヤマツツジ

 

↑左:アカシデ 右:クロモジ

 

↑左:アオハダ 右:ホンキリシマツツジ

 

↑左:ブナ 右:アオハダ