2013年

 

2013年はネットショップを運営してきて一番衝撃的な年となりました。

そう『配送の問題』です...

実際は2012年からこの問題は出てきていたのですが

植木販売の繁忙期は秋から春先になりますので

このページでご説明させていただきたいと思います。

これまで当店の配送を一手に引き受けていただいた

佐川急便さんで植木の配送が出来なくなった事。

他社に切り替えたことによって配送料金が大幅に上昇。

これまでの送料からすると約3倍前後の上昇です...

正直、もう無理だなと思いました。

数年前に従業員に言ってたんですよ。

「うちが潰れる時は商品を配送してもらえなくなる時だな(笑)」って。

この時は100%冗談で言ってたんですが これが実際に起こるなんて...

まず、配送業者さんが荷物を運びませんって言う

時代がくるとは考えられなかったですからね。

その年にショップで販売する予定だった植木約2,000本ぐらいを目の前に

店長さんから今後の配送について説明を受けていた事を思い出します。

これまで、ご注文をいただいていた業者さんへの出荷を大幅に減らして

ネットショップで販売する商品の確保に注力していた時でしたので

目の前が真っ暗ですよね。 ほんとに真っ暗...

 

その後は、ゆるやかに転落の一途ですよ。

確保していた商品を業者さんへ通常の半値で卸して...

今でもはっきりと覚えています。

やりきれない気持ちで出荷されるトラックへその植木を積んで

重そうに出発して行ったトラックの「泥よけ」をよ~く覚えています。

 

ここからが当店の第2章の始まりです。

 

山採り株の商品を減らして生産ものに移行したのです。

山採り株は生産ものと比べ、根ができていませんので

どうしても根鉢を大きくとらなければいけません。

根鉢を大きくとってしまうと重量も上がってしまい

ただでも高額な送料がさらに跳ね上がってしまいます。

跳ね上がるどころか配送ストップがかかりそうな 状況も予想されます。

これまで生産ものの比率を上げてこなかったのには

やはり理由があって、山採り株とは質が違うんですよ。 生産ものは。

畑で生産された植木はきれいにまとまりすぎるんですよね。 風情に欠けるんです。

ただ、ここで気付くんです。

これまでやってきた生産方法とは全く逆の生産方法を。

基本的に畑で生産する植木というのは大事に丁寧に作られます。

それが生産という作業ですから。 これを山採り場所のような

自然に木が生育していくような圃場を作り上げたんです。

従来の生産方法を0にして。

畑の土質や地中ポットの肥料の配合バランス、

より自然を意識した植え付け間隔。そして最小限の剪定。

何よりも山採り株最大の特徴である雪を利用するんです。

山採りされている木々はすべてこちら東北たる所以である雪にポイントがあるんです。

今まではこの雪による害を無くするために秋には

枝を絞ったりして雪折れがない様にしてきましたが、 これも解除です。

山ではその木の周りに沢山の木々があるので

クッション代わりというか支柱代わりとなって雪の害から守られながら成長します。

ただ、畑ですと枝が当たらないように一定の間隔で植え付けをするので、

枝を絞ったりしないと 雪で枝が折れたりしてしまうんです。

これも考慮し畑では植え方等々を変えています。

そして、山採り株と畑ものの違いに葉の大きさというのもあります。

当店の山採り株は掘り上げた年に販売しています。

そのため通常より葉がひと回り小さい事がよくあるんです。

そうすると葉が展開している時期の商品画像にはかなり苦労します。

画像映えしないんですよ。葉が小さくて。

なので、葉が特に小さいと感じたものは販売しません。

どんなに良い樹形だろうと。 年間3割ぐらいは販売できないようなものが出てきて

畑に植え付けという状況になっています。

1年養成したものですと葉は通常サイズになるのですが、

根が土を食ってしまい根鉢の重量が重くなってしまいます。

=送料が高くなってしまうという図式になります。

となると、現在のような送料体系ですと完全にアウトなんですよ。

その点、自社生産している地中ポットなどは軽量化を図った用土で

生産されるため、根鉢は軽いし葉も生き生きとしています。

そして 画像映えするんですよね。

 

現在の配送状況を考えても今後は自社生産による植木の販売を

強化していくのが必須だと思われます。

ただ、以前に比べ商品レベルが劣ったと言われないように

生産力はどんどん上げていきたいと思います。

2013年に販売したもので考えると、異なる点はSクラスの販売数が少なくなったぐらいで、

A~Cクラスは むしろ商品レベルが上がったと感じています。

特に夏ぐらいの商品撮影した自社生産のアオダモには感動しました。

数年間、山採り株ばかり撮影してきたからこそ分かる感覚でした。

これまで山採り株ばかりの商品撮影で感じていたもどかしさが

一気に晴れていくのを強く感じたんです。

 

その商品の画像がこちらになります。

 

次に山採り株。

 

生産もののアオダモは山採り株と比べ葉の質感がかなり良いのがわかると思います。

『アオダモ=涼しげな葉』

見事にアオダモの良さが出ていると思います♪

ただ、どちらが駄目でこっちが良いという事ではなく

山採り株には山採り株の良さが生産ものには生産ものの良さがあるという事ですね。

ただ、「配送の問題」がおも~くのしかかってくれたおかげで

次のステップに進むことが出来たという事は間違いないです。

 

そう考えれば2013年も良い年でした(笑)