Q:木とは、落葉樹の良さとは?
自分が思うに、これは非常に単純です。
A:春になり暖かくなれば葉をつけ、寒くなってくると
だんだん葉色を変え、やがて落葉する。
これにつきます。
とにかく自然という言葉を体現している
唯一無二の存在ですね。
「自然」という言葉を検索してみると
次のように結果が出てきます。
「山、川、海、草木、動物、雨、風など、
人の作為によらずに存在するものや現象。
また、すこしも人為の加わらないこと。
また、そのさま。」
今の時代ってすごく人為的なものに溢れていて
だんだん自然(偶然)なものというのが
少なくなってきていると思います。
自然に任せておけばいいのに、ってところの部分に
常に手が加えられるご時世です。
何故、そういう風になってきたのかというと
単純に便利にするためだったり、
より効率を求めたり、
自然という偶然性を無くし、
必然性を上げ、欲求を満たすためかな。
そこの部分を人為的にすることによって
商売のより良い構図を作り上げることに
つながってるのも要因の一つかと思います。
インターネット、SNSのとんでもないスピードの
普及によって今までの生活様式とは
だいぶ変わってきています。
もちろん、この便利な世の中に不満はありませんし、
自分も大いに依存している部分もあります。
ただ、しっくりこない部分も多少なりともあります。
偶然性があまりにも無くなってきてて...
落葉樹は、
手を加えられることもなく、太古の昔から存在様式が
変わっていません。暖かくなれば葉を出し、寒くなれば
葉を落とす。ただこれだけです。
ここに自然美の素晴らしさと尊さを感じさせてくれます。
その木が植えられている環境次第でいかようにも
枝の張りが違ってくるのも良いです。
日当たり抜群の所に植えられた木は360度均一な枝の伸びを
見せる傍ら、山に生えている木は太陽の光が指す方に
枝を伸ばし、様々な木々が生い茂る中、隙間を見つけては
枝を伸ばしていきます。
すごく自然ですよね。
vs人間じゃなく、vs太陽なんですよね。
「雑木林風のお庭づくり」
「自然美に重きを置いたお庭造り」
人為的ではない自然にフォーカスされた部分での
お庭造りが現在非常にブームとなっています。
より自然な雰囲気、樹形が求められ、
一昔前のシンボルツリー的な木の植え方は
既に今の流れではなくなってきています。
これは
ここまで成熟した人間社会への疲弊的な意味も
多少なりともあるかもしれませんし、
人為的な状態が強くなればなるほど
自然というものを求めたくなってしまうの
かなとも思います。
何が言いたいかというと、
落葉樹は人間の精神バランス維持のために
うってつけの存在という事です。
仮に100人が100人、
「木って何よ。意味わかんね~」ていう
状態になれば本格的にヤバい状態ですよね。
太古の昔から人間は木と密接な関係を築いてきました。
ただ、過度に関係を近くする必要はもちろんありません。
この日本も昔と比べると緑という木々の面積が
少なくなってきてるんでしょうけど
木々は昔も今もずっと同じ状態でいてくれています。
人間の方が勝手に色々変わってきてる気がします。
良い方にも悪い方にも...
ただ、少なくとも「木って良いよね」って言える人は
人間の歴史の中でも劣化はしていないと思います。
これから戦争に向かうという朝、
綺麗に紅葉したモミジの葉を見て思う気持ちと
今、家の前で紅葉したモミジの葉を見て思う気持ちに
隔たりが無いような人間でいたいなと思いますね。