2015年
2015年は年明け1発目のイベントで「特Sクラス」を
本格的に販売したことが記憶に残っています。
これまで、販売することが出来なかったサイズのものを
貸し切りトラックで直接お客様の元へ配送するというものです。
非常に高価なクラスですのでどうなる事かと
不安に思っていましたが結局完売で終える事が出来ました(^^♪
今までは大きすぎるサイズのために業者さんへ出荷していた
サイズでしたので、まさかネットで販売できる日が来るとは。
本当に印象的な記憶です。
そして、より自然で、より個性的な樹形のものを
意識しはじめた年でもあります。
これまでは幹の立ち数が多ければ多いほどみたいな、
万人が見て「おぉ~!」と思ってもらえる
樹形を追及してきましたが
この感覚とは真逆の樹形を意識し始めました。
数年前から自分の感覚の中で変化はあったのですが
どうしても販売商品に反映させるのが難しく、
もやもやする部分があったんです。
まず、画像の撮り方ですよね。
実際目の前にあるその木の良さが
カメラを通すと全く駄目なんです。
こういう木というのは、まず立ち本数が少なめです。
立ち本数が少なめという事は、魅せ方が難しいんです。
そして1番のポイントである「自然な曲り」というものが
必ずあって、その部分があるからこそ
その木の全体的な雰囲気が作られているのです。
その部分がうまく伝えきれないんです。
しかし、自分の中では完全にこういう木に
意識が向いていて、駄目もとで年末前のイベントに
数本出してみたんです。
商品の魅せ方としては50%以下だなと
思いながらも...苦しまぎれに商品説明文の
他に自分が思うコメントを入れたりして。
そしたら、即完売だったんです。
何よりも売約済みになったあとも、お問い合わせメールで
多数ご意見をいただきました。
「こういう木をもっと出して欲しい」的な。
本当に嬉しかったんです。本当に...
それらの商品を少しご紹介いたします。
これはコナラですが、大好きですね!
主になるのは右側の太めの幹の方ですが
この左側の枝があるか無いかでは雲泥の差がある
商品となっています。
そしてアカシデ。
葉があれば分かりやすい見た目になるのですが
落葉期ですとやはり寂しい見た目になってしまいます。
が、しかしです!!
最高なんです。こういう樹形。これこそが自然の木なんです。
これこそが雑木林風のお庭造りには必要な木なんです。
そして次はハウチワカエデ。
完全に良いですね。
幹の立ち上がり方や自然なまでの枝ぶり。
かっこいいです(^^♪
そして最後にヤマボウシ。
ヤマボウシといえば植木業界のベストセラー樹種です。
そのために、ホームセンターさんでもガーデニングショップさんでも
置いていないところは無いんじゃないというぐらい
流通量が多い樹種です。
流通量が多いという事は価格も低く、何よりも工場生産のような
均一な樹形のイメージが強いと思います。
それが次の画像です↓
どうでしょうか?
全く違うのにお気づきでしょうか?
これは畑で生産されたものなので、枝も充実していて
枝数も多く、完全に元気そうです。
しかし、山採りものは人工的に作られたものと違い
それほど枝が充実していないのでスカスカです(笑)
そして何よりも元気が無さそう(笑)
自分が、山採りものというか自然な雰囲気の
木にこだわるのには、この差なんです。
というか、このスカスカな感じが
本来の木の姿なんですよ。
肥料分も落ち葉などでつくられた腐葉土程度で、
人工的な肥料分で生産されたものとは
全く樹勢が違うんです。
自然なもの=かっこいい
人工的なもの=違和感がある
この仕事を初めてからずっと流れている
感覚がこれです。
「かっこいい」こういう言葉を使うと馬鹿っぽいと
言われる事もありましたが、
本当にこういう感覚なんです。
樹高がある植木という性質上、
ぱっと見た時のインパクトというものがあります。
その部分を考えると、やはり植木に対しては
自然樹形と言うものにカッコよさを感じてしまいます。
少し長くなってしまいましたが、まとめます。
2015年は2016年以降に向けての方向性を
しっかり確認できた年だと思います。