山採り日記①
今年もあと残りわずか...
毎日、山採り作業に明け暮れています。
今年は根雪になるのが早かったのですが
そんなに積雪量が無く良いには良いのですが
とにかく風が強い!!これが最近きつく感じています。
この強風に雪が混じった時には
まさに『南極大陸』。間違いなく。
何年か前にドラマでやってたあの風景です。
麻布をかける前に掘り上げた根鉢を
ノコギリ、剪定バサミを使って整えるのですが
この道具も外に出しておけば3秒かからずガッチガチです(泣)
そんな時、お客様から電話でお問い合わせを戴く事が
ここ数日すごく多いので、この場で少しお答え致します。
「次回の商品追加はいつぐらいになるんですか?」
「年内は難しいのですが、年明けの1~2月ぐらいには
商品追加できると思います。」
「特SクラスやSクラスなどの大きめのものもありますか?」
「今、ちょうど掘っているところです(笑)」
このやりとりが今日は1時間に6回もありました(笑)
いつもはアオダモのお問い合わせが
ダントツで多いのですが、なぜかここ数日は
アカシデのお問い合わせが多くて少し驚いています。
アカシデはかなり好きな木なのですが
お問い合わせが多い木ではないので
固まってお問い合わせをいただくとかなり違和感があります。
しかし、このアカシデ。本当に良い木だと思います。
夏場などの暑い時期にアカシデの葉が茂っている
木の下から葉ごしに太陽を見上げれば分かりますよ♪
アカシデの素晴らしさが(笑)
そして次に多いのがナツハゼ。
ナツハゼは安定的に人気がある樹種なのですが
アカシデ同様、お問い合わせが多い木ではありません。
しかし、ナツハゼは一家に一本必要なぐらい
魅力的な木だと思ってます(笑)
低木に分類される木ですが、この低木類の中では
ダントツの魅力を放っている木だと思います。
そして、これはよくお問い合わせであるのですが
「おすすめの木は何ですか?」
「その木の鑑賞ポイントは?」
というのがメール、お電話両方でよくある
内容のお問い合わせで、
この質問をお電話でいただくと
返答に困る事がよくあるんです。
しかし、この困る原因が最近しっかりと判明しました。
自分の木に対する想いというのは
花がきれいとか実が可愛いとか紅葉が美しいとか
そんなところじゃないんです。(今さらですが...)
言葉で説明させていただくと
『その樹種の雰囲気』
この一言に尽きます。
樹種によって枝ぶりや葉の形、花や紅葉など
本当にそれぞれ異なって存在していますが
そういう細かいところを見ているのではなく
その木の雰囲気を感じて
「かっこいい!」
「すげえ~」
「ヤバい!!」 などなど...
活字にすると「頭悪そうだな」と
思われてしまうかもしれませんが(笑)
実際、この感覚で木を想ってます。
なので、お電話で直接やり取りすると
言葉を選んじゃってうまく説明できなかったり
するんですよね。
そして、次のようなメールもいただきました。
「まだ、30代のようですが、山採り作業の
ようなきつい仕事を辞めてたいと思ったことは
ないんですか?転職を考えたことは無いんですか?」
面白い質問だと思いました♪
ここで、最初の文に戻ります。
南極大陸のような雪が風にのって
嵐のような状況の極寒の山の中にいると
木はこの状況どう思ってるんだろうって
時々、横になってみたりすることがあるんです。
土の上に。雪の上に。さもコタツで横になっているように。
そして強風に吹かながら枝に雪がのっていく
様を見てるんです。まあ、すぐに「寒い!!」ってなるんですが(笑)
どんなに過酷な状況で山採り作業をしてても
心底嫌だなと思ったことは一度もありません。
寒くて嫌だな~っていうのは表面上の感覚で
自分の奥底には過酷であればあるほど
自然の様を楽しんでる楽観的な感覚が
確実にあります。
「暑い時もあれば寒い時もあるよね」ってなぐらいに。
なので、天職だと思いますよね。
人工的ではなく自然にこの感情がインプットされてるんで。
これからも良い木を提供していけるショップで
ありたいと思っています。
今年も残り僅かとなりましたが、
今年も良い年だったなあという形にもっていきましょう!!